伊達家を窮地に陥れた原田宗輔は奸臣? ~伊達騒動~

今日は何の日?
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今日は何の日?

1671年3月27日 伊達家の内紛、伊達騒動を幕府が裁定する途中、原田甲斐が伊達安芸を惨殺。原田甲斐も殺される。

 

 

 

主要人物

原田甲斐宗輔(はらだ むねすけ) 仙台藩重臣 宗勝派

伊達兵部宗勝(だて むなかつ) 初代先代藩主伊達政宗(だて まさむね)の十男 陸奥一関藩主

伊達安芸宗重(だて むねしげ) 仙台藩一門 涌谷伊達家2代当主 反宗勝派

伊達綱宗(だて つなむね) 仙台藩3代藩主 伊達政宗の孫

伊達綱村(だて つなむら)仙台藩4代藩主 綱宗の嫡男 幼名 亀千代丸

柴田朝意(しばた とももと)仙台藩重臣 反宗勝派

騒動の経緯

騒動の発端は3代藩主・伊達綱宗の遊興放蕩三昧にありました。

叔父の伊達宗勝は諫言しますが、綱宗は聞き入れることがありませんでした。

そこで、宗勝は親族の大名である岡山藩主・池田光政(いけだ みつまさ)、柳川藩主・立花忠茂(たちばな ただしげ)、宮津藩主・京極高国(きょうごく たかくに)と相談し、老中・酒井忠清(さかい ただきよ)に綱宗と仙台藩家老を注意するよう提訴します。

しかし、綱宗の放蕩は直らなかったため、1660年(万治元年)7月9日に家臣と親族大名が連名の上、幕府に綱村の隠居と綱村の家督相続を願い出ます。

7月18日、綱宗は幕府により21歳で強制隠居させられ、綱村が4代藩主に就任します。

綱村は就任時、わずか2歳でしたから、大叔父の宗勝と立花忠茂が信頼する奥山常辰(おくやま つねとき)が後見役となりますが、常辰は家中の反発で失脚し、宗勝が実権を掌握し権勢をふるうことになります。

宗勝は監察権を持つ目付を寵愛し、奉行以上の権力を与え、自身の集権化を図ります。

そこに奉行の原田宗輔も加担し、席次問題に端を発した伊東家一族処罰事件が起こります。

 

伊東家処罰事件

伊達騒動で伊達家の安泰をはかるため、伊藤重孝(いとう しげたか)が宗勝の暗殺を謀り、計略が事前に漏れ捕縛された事件。

重孝は斬首され、一族も、御預け・切腹・流罪・追放となった。

 

そんな中1665年(寛文5年)、かつて奥山を失脚に追い込んだ一門の伊達宗重と宗勝の甥にあたる伊達宗倫(だて むねとも 登米伊達家)との間で所領問題が起こります。

一度は妥協して宗倫に譲った宗重でしたが、1667年(寛文7年)10月に再び所領問題が起こり容易に解決しませんでした。

宗倫は仙台本藩による裁決による決着を求め、1668年(寛文8年)4月に本藩に対し検分役人の派遣を要請します。

この時は幕府の国目付が在国中であることを理由に要請を差し止められますが、国目付が仙台を離れた1669年(寛文9年)2月に再び提訴します。

訴えを受けた本藩後見役の宗勝と岩沼藩主・田村宗良(たむら むねよし)の両名は、酒井忠清・立花忠茂の内諾を得て裁定を下します。

裁定を受けた宗重・宗倫の両名は不満を訴えますが、一応従い同年7月に検分が開始されます。

しかし宗勝の威を笠に着た検分役が裁定に反し、抗議した涌谷家中に対して無礼を働きます。

これに怒った宗重が宗勝一派のそれまでの不正の数々を幕府に上訴するに至りました。

1671年(寛文11年)1月25日、柴田朝意は騒動の審問のために伊達宗重より早く江戸幕府より江戸出府の命を受け、仙台より江戸に立ちます。

また朝意は田村宗良に自身の老齢を理由に古内義如(ふるうち よしゆき)の江戸出府を要望します。

同年3月7日に伊達宗重、柴田と原田が老中・板倉重矩(いたくら しげのり)邸に呼ばれ、最初に朝意が審問を受けます。

なお、原田と柴田の証言の食い違いにより、古内も呼ばれることとなりました。

同年3月27日に当初予定の板倉邸から酒井忠清邸に場所を変更し、2度目の審問が行われますが、その審問中の控え室にて原田はその場で宗重を斬殺し、老中のいる部屋に向かって突入しました。

驚いた柴田は原田と斬りあいになり互いに負傷し、原田は即死、柴田もその日のうちに死去しました。

事件の事後処理

藩主・綱村 お構いなし。

刃傷沙汰を起こした原田家 宗輔の息子4人は切腹。4歳と1歳の男孫は斬首 宗輔の母と正室は他家へお預け。

宗勝とその家族 他家へお預け。 一関藩は改易。

田村宗良 閉門、後に赦される。

原田宗輔の評価

藩政を牛耳った奸臣として悪名高いが、山本周五郎の小説「樅の木は残った」では主人公とされ、忠臣として描かれています。

               原田宗輔の墓石がある東陽寺

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スマイリー

初めまして、スマイリーです。 現在は関東に住んでますが、九州から流れてきました。(笑) 好きなのは平安時代~戦国時代。出来ることなら、過去の世界を見てみたい。 自由になり、様々な土地に行って、歴史を感じたいです。 宜しくお願いします。
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コメント

  1. horihori より:

    なるほど!
    原田宗輔は奸臣か忠臣か?どちらから見るかでその見かたはは変わりますね。
    まるで吉良上野介と赤穂浪士みたいに…。
    しかし相討ちとは…凄まじい(-_-;)

    • スマイリー より:

      ほりほりさん ありがとうございます。
      そうなんですよ。事実は一つですが、物の見方は様々ありますからね。
      どんなに汚名をきせられても、それが反対の立場による人からのものだったら当然悪くなりますよね。事実だけを見ることが出来たら、色んな評価が変わるかもしれませんね。

  2. セフィママ より:

    スマイリーさん、面白かった!
    親族多いし、大騒ぎになった事件ですね。初めて山本周五郎さんの小説読んだ時は世の理不尽さを感じましたー。

    • スマイリー より:

      セフィママさん
      ありがとうございます。いつもながら、セフィママさんの本好きには驚かされます。昔は理不尽なことがいっぱいありますね。

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